小さいけれど頼りになる!さくらんぼ農家の助っ人
春になると、たくさんの花が咲き、虫もたくさん外へ飛び立ちます。
花粉を集める昆虫として浮かぶのは、蝶やハチでしょうか?
農家の大事な働き手として、この花粉を集める訪花昆虫がいます。
今日は、小さいけれど頼りになる!さくらんぼ農家の助っ人「マメコバチ」を紹介します。
農家の助っ人「マメコバチ」について
花粉を運ぶハチと言えば、ミツバチが最初に浮かぶ方が多いと思います。
でも農家ではミツバチではなくマメコバチを好む傾向があります。
その理由とは?
なじみのあるミツバチと比較して、説明します。
ミツバチ
1年中活動し、蜜を運び、人を刺します。
体長は、働き蜂で13㎜前後
蜂の巣を作り、その中で卵から成虫へ成長します。
マメコバチ
殆ど穴の中で過ごし、温かくなると外へ出てきて人を刺しません。
また、巣箱ごと冷蔵庫で4℃くらいに保つと外に出ることはなく、穴の中で過ごします。
さくらんぼの開花と同時に外に出すと、穴から出てくるためコントロールが容易です。
体長は、10㎜前後。
ヨシという植物の茎に卵を産み付け、1年のほとんどをこの穴の中で過ごします。
管理やコントロールがしやすく、人も刺さないため安全性も高いです。
マメコバチの繁殖の仕方
昔は、かやぶき屋根が多く、ヨシの茎がたくさん使われていたため、自然に繁殖していました。
現在は農家の手により、人工的に繁殖しています。
メスは、多い時には1日に3~4この花粉団子を作り、その中に卵を産みます。
ヨシの茎の中に、卵入りの花粉団子を作ると、壁を作り、次の花粉団子を入れます。
ちゃんと一匹ずつの部屋を作ります。
驚くことに、茎の奥にメス、入口近くにオスを産み分けています。
幼虫は花粉団子を食べて大きくなり、ヨシの中でサナギになり8月には羽化し、そのまま越冬します。
春になるとオスから外へ巣立ち、最後にメスが穴から飛び立ちます。
マメコバチはサクランボ、りんご、ブドウなどの農園で大活躍しています。
ハチと言っても、刺さないハチも居ますので、マメコバチだと分かれば安心ですね。
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